スマホ依存が口に及ぼす影響

近年、多くの方がスマートフォン(スマホ)を使用しています。スマホによって様々なことが手軽におこなえることから、さらに普及は進んでいます。しかし、長時間使用する「スマホ依存」によって口腔内に悪影響を及ぼしてしまう可能性も指摘されています。スマホ依存が口腔内にどのような悪影響を及ぼすのでしょうか。

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スマホ依存が口腔内に及ぼす悪影響

スマホを使用する際に、下を向き続けることで首の骨が変形してしまう「ストレートネック」が問題視されていますが、実はこのうつむきの体勢が口臭にも悪影響を及ぼしてしまうのです。うつむきの体勢になると、顎の下あたりにある唾液腺が圧迫されてしまい、唾液の分泌が妨げられてしまいます。さらに、長時間同じ体勢で画面に集中することにより、自律神経に悪影響を及ぼし、交感神経が優位になってしまいます。唾液はリラックス時などの副交感神経が優位になると多く分泌されますが、活動時や緊張や興奮状態の時に交感神経が優位になると唾液の分泌が抑制されてしまうのです。

また、スマホの画面に集中してしまうことで誰とも話さない状態になり、咀嚼筋を動かさないことも唾液の分泌量の減少に繋がるのです。唾液の分泌量が減ってしまい、口腔内が乾燥してしまうと、唾液の自浄作用や殺菌作用が効果的に作用しなくなるので、口腔内に細菌などが増殖してしまいます。それによってタンパク質を分解する細菌が増え、揮発性硫黄化合物(VSC)が多く作られてしまい、口臭が発生するのです。

口臭の大きな要因の一つは、舌苔です。舌苔とは、舌に溜まった食べカスや粘膜、細菌のカスで、口臭を引き起こす細菌やタンパク質を多量に含んでいます、本来、唾液が十分に分泌されていれば舌苔は洗い流されますが、唾液の分泌が減少すると舌苔が増殖し、口臭の原因になるのです。

口臭の予防法や改善法

長時間の使用を避け、口腔内の乾燥を防ぎましょう

スマホ依存による口臭は、長時間スマホを使用することで唾液の分泌量が減り、口腔内が乾燥することで発生することから、15~20分、長くても30分に1回を目安に休憩を挟むようにすることが大切です。また、使用中はこまめに水分を摂り、口腔内の乾燥を防ぐとともに、キシリトールの配合されたガムや飴などを休憩中のおやつに摂り入れると良いです。その際の水分はミネラルウォーターか、糖分の含まないスポーツドリンクがお勧めです。コーヒーやお茶などは、唾液の分泌を抑えてしまうのでなるべく摂らないようにしましょう。

舌苔を取り除きましょう

口臭を抑えるためには、舌苔を取り除くことも大切です。舌用ブラシやガーゼを使って優しくそっとなでるように落としましょう。その際に、歯ブラシや舌ブラシでゴシゴシこすると舌が傷いてしまい、逆に口臭の原因になってしまうので気を付けてください。また、舌苔が少しだけついている場合は正常なので、無理に落とす必要はありません。

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