審美歯科治療

失った歯をインプラント治療によって取り戻すことによって、本来の歯と同じように食べ物を美味しく噛むことができるようになります。ご自身でのお手入れや定期的な歯科医院でのメンテナンスによって虫歯や歯周病も予防することができます。

しかし近年では、更に『見た目の美しさ』を求める方が多くなってきました。ご自身の歯の色が気になったり、治療後の被せものが思ったものと違ったなどの患者さんのご希望は多くあります。その場合、被せ物をセラミックなどにすることで歯を美しくできる場合もあります。もっと歯を白くしたい、歯茎の色をよりきれいにしたい、噛み合わせを調整してしっかり噛めるようになりたい、歯自体の形や歯並びを治したい、といった多くの審美的、機能的ご希望にお応えすることは、患者さんの見た目でだけではなく、心の健康にもつながっているのです。

このように、審美歯科治療とは、詰め物や被せ物を使用することにより、歯の色や形、そして歯並びを今より美しくする治療です。審美歯科治療によって患者さんの口元のコンプレックスを無くし、口元に健康と美をもたらすのです。

審美歯科治療には様々な治療法の種類があります。

ホワイトニング

歯の汚れを落とすクリーニングや、薬剤で歯を漂白するオフィスホワイトニング(歯科医院でのクリーニング)やホームホワイトニング(ご自宅でのクリーニング)などで、歯そのものを白くします。

オフィスホワイトニングは、ホワイトニング前の歯の色調を確認し、皮肉に保護剤を塗布した後に歯の表面にホワイトニング剤を塗布し、光を照射します。ホワイトニング剤の主成分である、過酸化水素は、光により効果的に働くため、短時間でのホワイトニングが可能となります。ホワイトニング後、色調を確認して終了となります。

ご自宅で行うホームホワイトニングは、専用のマウスピースを作成し、マウスピースにホワイトニングジェルを入れて装着する方法です。1日2時間装着するだけなので、患者さんのご都合に合わせて好きな時間にホワイトニングを行うことが出来ます。
※ただし就寝中の使用はできません。

オフィスホワイトニングより濃度の低いホワイトニング剤を長期間使用することで、徐々に自然な白さになっていきます。

さらに、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを両方行うデュアルホワイトニングというものもあり、最初にオフィスホワイトニングをおこなうことにより白さの立ち上がりが早くなり、それからホームホワイトニングをおこなうことで、より仕上がりが自然できれいな白さとなります。

ガムピーリング

メラニン色素が沈着して黒ずんでしまった歯茎をフェノールという薬品を塗布することにより、健康的なピンク色に戻す、ガムピーリングというものもあります。喫煙により歯茎が黒ずんでしまった方や、歯への力の入れ過ぎや、過度な歯磨きで黒ずんでしまった方などの方にはお勧めです。その際、歯周病で歯茎が変色している場合はガムピーリングでは改善することができません。

治療はまず、薬剤による痛みを軽減させるために表面麻酔をします。麻酔が効いてきたら、黒ずんでいる部位にフェノールを塗布し、その後 エタノールで中和させます。フェノールを塗布後、水洗いをして終わりとなります。患部が瘡蓋状になってから、約1〜2週間ほどで綺麗なピンク色の歯茎が現れます。その間は色の濃い飲み物や刺激の強い食事は控えてください。また喫煙者の方は本数を少なくして(可能でしたらこれを良い機会に禁煙いただくことをお勧め致します)いただくと綺麗な歯茎になります。

他にもマニキュアのように、歯の表面に白い材料を塗りつける「ホワイト・コート」や極薄のプラスチックで歯の部分だけを覆って、真っ白にする「シンデレラ・スマイル」(審美改善専用マウスピース)などがありますが、あまり主流ではないようです。

クリーニングやホワイトニングの施術を担当するのは、歯科医師や歯科医師の指導を受けた歯科衛生士のみです。近年セルフホワイトニングと呼ばれるものも多く見られますが、これらは歯科医師や歯科衛生士による施術ではなく、サロンなどに通って、ご自身で行う歯のクリーニングです。医療施設ではなく、美容サロンの一種です。

審美補綴

セラミックなどの人工の被せ物や詰め物をすることにより、歯を白くしたり形を整えたりします。削った歯に人工物を詰めたり被せたりする方法もあれば、歯をほとんど削らずに人工の材料を歯に直接盛ってきれいにするダイレクトボンディングという方法もあります。削った歯に人工物を詰めたり被せたりする方法、また詰め物と被せ物の種類はいくつかあります。

削った歯に人工物を詰めたり被せたりする方法

オールセラミックス

オールセラミックスとは、歯にセラミックで作られたインレー(詰めもの)と被せものを装着する方法です。虫歯の部分がある場合、虫歯の箇所のみを丁寧に削り、歯根の部分も綺麗にした後、グラスファイバーで補強した白い支台歯を入れます。そこにセラミックで作った被せもの(クラウン)を装着して終了です。これにより、歯を治療した箇所をきれいにすることが可能です。また、歯の色が自由に調節できるため、天然の歯と同じような自然な仕上がりになります。変色が全く起こらないため、歯と同じ白色を持続させることが可能です。

ラミネートベニア

歯の上にレジンを薄く盛り固める方法で、歯を薄く削りセラミックを接着する治療法です。ラミネートベニアは、セラミックの付け歯を利用することにより、表面まで黒ずんだ虫歯の歯を白くしたり、歯と歯に隙間がある場合や、歯の形を全体的に整えたりする場合に適しています。

セラミックインレー

奥歯などの歯を削って治療する際、健康保険で治療ができるパラジウム合金やレジンは歯の残った部分との適合性が悪いため、その隙間から再び虫歯になる危険性があります。しかしセラミックインレーの場合は、歯との適合性が高いので虫歯のリスクが低くなります。さらにそれぞれの歯の色に合わせて、一つ一つオーダーメイドになるため、見た目の仕上がりが天然の歯のように自然です。

詰め物と被せ物の種類

保険適応の硬質レジン(プラスチック)

プラスチック(レジン)で出来ており割れやすいため、硬くするためにセラミックの小さな粒を混ぜています。数十年前のレジンの被せ物のように2〜3年すると黄ばんでしまったり、すり減ったりはしなくなったものの、基本的な性質は同じなので、数年経てば変色していきます。

オールセラミック

金属を使用せず、全てがセラミックでできているため、より天然の歯に近い色を出すことができます。さらにセラミックは金属ではないので、金属アレルギーを引き起こす心配がありません。また摩耗しにくいので、耐久性にも優れていますが、割れやすいと言われています。

ハイブリッドセラミック

特殊な技術でセラミックの大小の粒と、極微量のレジンと混合した材質です。作り方としてはプラスチックと同じなのですが、セラミックの成分が90%以上なのでセラミックに近い特徴を持ちます。保険の被せに比べて、はるかに硬く、変色しにくい性質があります。また作るのがセラミックほど難しくないため技工料も比較的安く、費用も比較的抑えることができます。しかし見た目は、セラミックより多少劣ります。

メタルボンド(セラモメタル、陶材焼付鋳造冠)

メタルボンドは、セラミックと化学的に接着する金属フレームを鋳造で製作し、外からは金属がほとんど見えないように水で練った陶材を築盛して、少しずつセラミックを何層にも焼き付けて作るのもので、見た目は天然の歯に近く、変色しにくいという特徴があります。また強度も強いため、どの歯にでも使用できます。さらに陶材自体にプラークが付きにくく、衛生的と言われています。しかし金属フレームの種類によっては、金属アレルギーを引き起こすことがあります。さらに費用は比較的高いです。

ジルコニア

ジルコニアは、金属は一切使わず、金属の替わりに土台になる部分が人工ダイヤモンドとも言われるジルコニアのみで出来ているため、非常に強度が強いです。オールセラミックでは無理なブリッジや連続冠も、ジルコニアであれば作ることもできます。

ダイレクトボンディング法

歯をほとんど削らないダイレクトボンディング法は、レジンとセラミックとを混合した、ハイブリットセラミックと呼ばれる素材を使用するため、樹脂ならではの扱いやすさを持ちながら天然歯に近い見た目を持っています。また、塗り重ねることにより歯の変色を修正したり、歯の形を整えて歯並びを治したりといった歯の美しさを追求した治療です。短時間で美しくすることができ、歯を削る量も最小限に抑えることができますが、歯科医師の技術が必要となります。また強い力のかかる奥歯や大きな面積を必要とする場合は適用できません。

人工物を使った補綴は、通常の虫歯治療でも行われています。虫歯で歯を大きく削ってしまっても、インレー(詰め物)や被せ物を入れることで、見た目の回復だけでなく、歯の機能も回復することができます。

しかし、歯を削るのは可能な限り必要最低限にするのが望ましいと言えます。特に健康な歯は残しておいた方が、今後のことも考えると良いからなのです。しかし、より美しくするためには歯の表面を全部削らないといけない場合も多くあります。どの治療法がご自身の希望に合うのかを、大分県のかかりつけの歯科医院とご相談頂くことをお勧め致します。

審美歯科治療の保険適用について

審美歯科治療は、基本的に保険適用外となります。虫歯や歯周病などの治療や、噛み合わせなどの機能性の回復を目的とした治療は保険適用となりますが、見た目の美しさなどの審美性を高めることのみを目的とした治療やクリーニングは、保険適用外となります。

ただし審美歯科治療の中でも、メタルインレーを使用した虫歯の治療や歯垢や歯石などの汚れが付着してしまい、歯肉炎や歯周病などの症状がある場合の歯のクリーニング(スケーリングや PMTC)などの場合に限っては保険が適用されます。

保険適用治療かどうかの判断は、医院での検査を行ってからになります。

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