動物と人間の歯の違い

人間の歯は、乳歯から永久歯へと1度だけ生えかわります。歯の数は、乳歯は20本で永久歯は28本(親知らずを含むと32本)です。動物にも歯がありますが、人間の歯と違い動物の歯は動物によっては一生歯が伸び続けたり、抜けても何度も生える歯をもつ動物もいます。動物と人間の歯はどのように違うのでしょうか。ご説明致します。

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動物の歯

食べる物や食べ方によって歯の形が違う

動物は、食べ物の種類や食べ方によって、歯の形がそれぞれ違います。

ライオンやトラなどの肉食動物は、全ての歯が肉を切り裂いたり、骨を噛み砕くためにもっとも適した、鋭くて尖った犬歯を持っています。臼歯はハサミのようになっているため、肉を喰いちぎったあとはあまり噛まずに飲み込みます。

反対に馬や象などの草食動物は、草を噛み切る前歯が発達しており、臼歯は草をすり潰しやすくするために平たくなってします。また、犬歯はあまり発達していません。さらに、草は消化しにくいため、一度飲み込んだものを口の中に戻し、よく噛んでから飲み込むこと(反芻)をする動物もいます。

また猿や熊のように、肉も野菜なども食べる雑食動物の歯には、肉食動物と草食動物の両方の特徴を持っています。 前歯は食べ物を噛み切るために、臼歯は臼のように食べ物をすり潰す働きをするために平均的にどの歯も発達しています。人間もこの雑食動物の歯と同じ歯を持っています。

一生伸び続ける歯を持つ動物がいる

ウサギの歯やネズミの前歯、カバの犬歯などの歯は一生伸び続けます。一定の長さをいつも保っているのは、硬い物などの食べることによって歯を少しづつ磨り減らし、伸びすぎないようにしているからなのです。

何度も生え変わる歯を持つ動物がいる

サメの歯は1本抜けると、すぐにその後ろから新しい歯が生えてきます。元々サメの歯は抜けやすいため、新しい歯が後ろに列を作るように準備しており、永久に歯が抜けるたびに、新しい歯が生え続けるという性質を持ち合わせています。

歯を失うということ

人間の歯は、永久歯を失うと二度と歯は生えてくることはないですが、医学によって失った歯の代わりにインプラントや入れ歯といった義歯によって今まで通りに物を噛んで食べることが可能です。しかし動物にとって歯を永久に失うということは、死を意味することと同じなのです。それだけ歯は生きるために大切な体の一部です。

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