インフルエンザと歯磨き

寒い時期になると流行りだすのがインフルエンザ。インフルエンザウイルスというウイルスの感染によって高熱を出し、体の節々が痛むなどといったとても辛い症状があるため、手洗い・うがいの徹底や外出するときにはマスクの着用する、十分な睡眠を取るなどといった対策は一般的によく言われています。しかし正しい歯磨きなどの口腔ケアをおこなうことが、インフルエンザの予防に繋がるのです。

口腔内には約30億~6000億もの細菌が存在するとも言われますが、その細菌の中にはインフルエンザウイルスを粘膜に侵入しやすくするプロテアーゼやノイラミニダーゼという酵素を出す特性があるため、口腔内を不潔にしたままにしておくと細菌が繁殖し、プロテアーゼやノイラミニダーゼの量が増えるため、結果インフルエンザに感染しやすくなるのです。また、歯周病から引き起こされる口腔内の炎症もウイルス感染を促進させる原因となるのです。

インフルエンザに感染した際に処方されるタミフルやリレンザなどのお薬は、ノイラミニダーゼの働きを妨げる効果があり、それによってウイルス感染の拡大を防ぐ抗インフルエンザ薬ですが、口腔内を清潔にしていないとプロテアーゼがタミフルなどの抗ウイルス薬の効果を下げてしまうため、口腔内の清潔が重要なのです。それではインフルエンザ予防に効果的な口腔ケアをご説明いたします。

Contents

効果的な口腔ケア

日頃の正しい歯磨き

インフルエンザの感染を予防するために、日頃の正しい歯磨きによって口腔内を清潔に保つことが重要となります。

まずは寝る前の歯磨きの徹底です。就寝時は唾液の分泌量が減るため、口腔内が乾燥してしまい細菌が繁殖しやすい状態になってしまいます。そのため寝る前の歯磨きは必ずおこないましょう。しかし、どうしても寝ている間に口腔内の細菌は増えてしまいます。ですので起床の際にうがいや朝食前に歯磨きをするなどして、口腔内の細菌を減らすことが大切なのです。起きてすぐに食べ物を食べたり飲み物を飲んだりすると、飲食物を一緒に体内に細菌やウイルスを取り込んでしまいますので注意しましょう。

舌も磨きましょう

細菌は舌の上にも多く生息しているため、できれば歯磨きの際には舌磨きも一緒におこなうようにしましょう。舌磨きには必ず専用の器具を使用して磨くようにしてください。舌の粘膜はとても敏感なため、普段使用している歯ブラシでこすってしまうと舌の粘膜を傷つけてしまいます。

歯ブラシは定期的に交換しましょう

歯ブラシは口腔内の汚れや細菌を取り除く役目をするため、使用するうちに歯ブラシ自体に細菌が繁殖してしまいます。また使用する歯ブラシも使い続けると毛先が開いてしまい、効果的にブラッシングができないため、歯垢が落ちにくくなり細菌の増加に繋がります。そのため歯ブラシは1カ月に1本を目安に交換するようにしましょう。

マウスウォッシュやうがい薬で口腔内を清潔に

歯磨きの後に殺菌効果のあるマウスウォッシュやうがい薬で口をすすぐことは殺菌効果を高めるためお勧めです。マウスウォッシュやうがい薬が苦手な方は、殺菌効果のあるカテキンを含む緑茶などですすぐのも良いでしょう。

おすすめの記事