歯科治療が1回で終わらない

歯科は、予約制のことが多いため、仕事の都合や行きたいときに受診できず、予約をとっても、治療は数分で終わることもあり、何度も決められた時間に通わなくてはいけないため、患者さんにとってかなりのストレスになってしまいます。

虫歯一つになぜ何回も歯医者に通わなければいけないのか、なぜ治療が1回で終わらないのか。なぜ次の予約が翌日にできないのか、などと通院するほど疑問を持つ方や、中には不満を持つ方も少なくないでしょう。

では、なぜ歯科医は何日もかけて治療をするのでしょうか。

一度に可能な治療はそれほどなく、制限もある

歯科医の経営的な部分では、1日の患者さんが多くても少なくても治療する仕事量が同じであれば、報酬はさほど変わりません。ですので少ない人数のほうが器具や人手が少なく、経費も少なくて済むので、そちらのほうがよいに決まっていますし、患者さんの満足度も高いと思います。

しかし日本の歯科医療では、1日の患者さんの数を少なくして、集中して治療することが難しいことには理由があるのです。いくら集中して治療するといっても、治癒期間を必要とするような治療は、治癒のための時間、治療の経過を見るための時間、クラウンやブリッジ、入れ歯などの補綴物を制作する時間が必要になってしまうので、まとめてやることには限度があり、さらに治療の流れに関しては、保険診療においては一人の患者さんにかけることができる時間は決まっており、保険制度で認められないものもあります。経過が良いときは問題ないのですが、根管治療などで経過に問題があると、最初からやり直しになってしまう場合があり、患者さんや歯科医ともに、時間的、経済的に大きくロスをしてしまいます。

また歯科治療は丁寧にやればやるほど、精密に行えば行うほど、時間がかかります。症状のある部分を治して終わりではなく、お口の中全体を見て、今のお口の中の状況や、症状の原因、治療方法や治療後の再び虫歯が再発しないように、また、かみ合わせや歯周病の対策など、様々なことを考慮しながら治療方法の提案をしているのです。ですので患者さんが希望するからといって、急いで適当に治療するわけにもいかないのです。

一度にまとめて治療を行うことは、患者さんの身体に負担がかかるため、複数回の治療をするのです。

また患者さんの経験で多いかもしれませんが、翌日に治療できる状態でも予約がいっぱいということもあります。歯科医師1人が1日に担当できる患者さんは限られているので、人気の歯科医院ほど予約はすぐに取れなくなってしまいます。なかには引っ越しや、海外長期出張などの理由で、治療を早く終わらせる必要がある場合もあるかもしれません。その場合は、できれば初診の段階で歯科医に事情を伝えて、どうすればスムーズに治療が進むか、ご相談することをお勧め致します。

症状における受診回数

進行してしまった虫歯の場合

進行してしまった虫歯は削る部分が多くなってしまうため、大きな詰め物やかぶせものなどの修復物が必要になります。治療では虫歯の部分を削った後、患者さんの歯の型を取り、歯科技工士に修復物の作製を依頼します。

修復物完成後、患者さんの歯に入れて治療は終了するため、受診回数は2回程度で済みます。

神経まで感染している重度の虫歯の場合

神経が細菌に感染して死んでしまった場合、虫歯を削り修復物をかぶせる前に神経の処置を丁寧に行う必要があります。神経を取り除いた後、神経の通っていた根管に細い金属性の器具を差し込み、消毒をしながら根管の形を整えていきます。形を整えるのは消毒後に根管充填剤を詰めるためです。この処置をきちんとやらないと菌が残ってしまい、治療後に再び外部から感染して根尖に炎症が起こり、再治療や抜歯が必要になる危険性が高くなってしまいます。

これらのいくつかの治療が必要なため、受診回数は2回~5回程度になります。さらに前歯か奥歯か、あるいは神経の数などによって受診回数は異なります。

進行した歯周病

歯周病の検査の後、見える部分の歯石を取り除くだけでなく、歯周ポケットの中に深く歯周病が進行している場合があるため、歯茎を剥離して内側にある歯石を取り除く外科手術も必要になる場合があります。その場合、受診回数は医院によっても異なりますが、最低でも2~3カ月の治療期間が必要になります。

このように歯科の治療は症状によって複数回続くことがありますが、決して儲けでやっているわけではなく、患者さんにとって安全で、しっかりとした治療をするため、ということをご理解頂きたいのです。

治療がいつまでかかるのか?という疑問は、治療前に大分県の歯科医師に相談することをお勧め致します。

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