インプラント治療の前に治すべき口内の病気

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インプラント治療前に

インプラントの歯は、見た目もキレイで自分の本当の歯のようにしっかりと噛むことが出来、食べ物の美味しさと喜びを得ることも出来ます。そういったことから、治療を検討されている方も多くいらっしゃいます。

専門の歯科医師による、高い技術を駆使しておこなう治療ですので、少々治療費は高くなってしまいます。ですので、インプラント治療をする前には、最適な口内環境を整えておくことが望ましいと言えます。

実際、インプラント治療に影響がでてしまう口内の病気もあるので、しっかりとした検査を受け、事前に治療をしておくことをおすすめします

インプラント治療の前には、口内の病気にもつながる病気もあるため、事前に様々な検査を受けることになります。検査項目は以下のものですが、歯科医師によって異なります。

CT検査

CTを撮影することで、上顎と下顎の骨の3次元的構造、骨の内部にある神経や血管の走行やインプラントの埋入予定部位周囲の組織の状況が明確になり、より安全で確実なインプラント治療ができます。

血液検査

血液検査の結果を確認することで、出血の際に血が止まりにくくは無いか、傷口の治りが遅く無いか、外科手術自体を受けることが出来る体調か、など治療をする上での問題点を探ることができます。

口腔検査

インプラントは細菌感染に弱いため、口腔内検査のより、虫歯や歯周病などの細菌感染のお口の中の状況を調べます。また歯の欠損している部分や周囲の状況、口腔粘膜の状態などを調べ把握します。

アレルギー検査

一般的な金属アレルギー検査はパッチテスト(身体に直接金属を貼り付けることで反応をみること)ですが、金属に対して新たに感作してしまったりや症状を悪化させてしまうリスクがあります。金属アレルギーの原因は、金属が肌の表面に触れるだけではありません。歯の詰め物などの金属が唾液によって溶け出し、少しずつ体内に蓄積して炎症を起こすこともあります。

パッチテスト以外にはDLST(Drug Lymphocyte Stimulate Test)金属アレルギー検査があります。DLST金属アレルギー検査とは、血液検査での判定を行う金属アレルギー検査です。身体に悪影響のない安全な検査で、金属アレルギーが悪化してしまうリスクもありませんが、パッチテストは保険適用なのに対して、DLST金属アレルギー検査は自費となります。

インプラント治療は、歯茎を切開して顎の骨にインプラントを埋め込む外科手術ですので、口内以外の全身の状態を検査し、手術ができるかどうかの判断をします。より確実で安全な手術を行うために、検査をしっかりと受けることが必要なのです。

インプラント治療の前に治すべき口内の病気

虫歯

虫歯がある場合、治療の妨げになってしまうため、虫歯治療を先に行います。また重度の虫歯は、歯茎の炎症の原因になります。インプラントでは歯茎を切開したり、骨に基部を埋め込むために歯茎が腫れては手術ができません。

インプラントの初期治療では、こうした患部を雑菌から守るために仮歯を埋め込みます。また傷口から虫歯菌を始めとした雑菌が侵入すると、傷の治りが遅くなったり、炎症を起こしてしまう事があります。仮歯をしているとはいえ、傷がふさがるまでに、新たな歯周病に感染してしまうリスクもあるため、虫歯の治療はインプラント治療よりも優先して行います。

歯周病

健康的な歯茎というのは、キレイなピンク色で引き締まっている状態です。一方、歯茎が赤く腫れ出血を伴う状態のことを歯肉炎といいます。これは歯周病の軽度な状態のことです。歯磨きをしていて出血してくるのは歯茎の炎症が原因なのです。その状態が進行すると、歯周病に移行していき、歯と歯茎の隙間からどんどん歯茎の内部へと侵入し、歯を支えている歯槽骨(顎の骨)を溶かしていきます。歯の支えが無くなる事により、歯がぐらついたり、病状が悪化し排膿(うみが出てくること)も伴うことがあります。歯周病にかかったままインプラントの手術をしてしまうと、手術をした部分が歯周病菌に侵されてしまい、最悪の場合インプラントを埋め込んだ骨が歯周病菌によって溶けてしまい、インプラント本体が抜け落ちてしまうという可能性もあります。

インプラント自体にも、インプラント周囲炎と呼ばれる歯周病のような炎症が起きる場合があります。この炎症は、歯周病菌が大きく関わっているので、歯周病を治療しないままインプラントの手術をしてしまうと、術後のインプラントの状態にも悪影響を及ぼします。

歯周病の一番の原因は、磨き残しによる清掃不良です。

噛み合わせ

噛み合わせの調整ができていないことによって、インプラント治療のトラブルが生じる場合もあります。噛み合わせが悪いと、噛みしめや歯ぎしりを起こし、インプラント自体に負担をかけてしまい、インプラントや人工歯の破損などにつながる場合もあります。

インプラントの寿命は半永久とも言われていますが、噛み合わせの調整ができていないことにより、インプラントの寿命を縮めてしまうこともあります。またインプラント治療後の噛み合わせのトラブルもあります。インプラント治療後、噛み合わせに違和感があっても、「インプラントに慣れていないだけ」と放置してしまう人が多いです。 インプラントの経過は良くても、噛み合わせが原因で、体に症状が現れたり、少しずつ寿命を縮めてしまったりすることもあるのです。

噛み合わせは、ある程度は治療しておいた方が良いのです。

顎関節症

顎関節症とは主に顎関節や咀嚼筋などに生じる痛みや、口を開けたり、食事をしたりすると顎関節やその周囲の組織の痛み、口を開け閉めするときに顎関節に生じる雑音ある症状のことを言います。インプラントは顎の骨に埋め込むので、顎の状態の確認も治療をする上で大切になります。インプラント治療を行うことによって、顎関節症が悪化してしまう恐れもありますので、顎の骨や関節等に異常や問題があれば、まずはその状態をしっかりと整えることが先決になります。

また、顎関節症の治療歴がある方は、インプラント治療によって顎関節症の再発も可能性としてはあり得ますので、歯科医師にあらかじめしっかりと相談されてください。

インプラント治療を受ける際の顎関節症のリスクと対策についてご紹介します。

顎の骨や関節等に異常や問題がある方はそのまま治療を開始すると症状が悪化することもあるので、 インプラント治療を希望する歯科医院で相談し、場合によっては顎関節症を専門とする歯科医師を紹介してもらい、顎関節症の治療とインプラント治療の相談をすることをおすすめします。

また過去に顎関節症が発症し、現在は完治している方もインプラント治療中や治療後に、顎関節症が再発することもありますので、その際は、過去に顎関節症の治療を受けた歯科医師に相談したり、インプラント治療を希望する大分県の歯科医院で相談することをおすすめします。

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